実績紹介

新潟大学旭町学術資料展示館（旧新潟師範学校記念館）は、昭和４年（1929）に新潟師範学校の創立50周年を記念し、卒業生の募金によって同校敷地内に建築されました。平成17年（2005）11月には新潟市内に現存する初期の鉄筋コンクリート造建造物として、国登録有形文化財になっています。
業務では、破損・劣化に係る文化財の外観修復と博物館施設としての更なる活用に向けた内部改修に係る調査・計画・設計を行いました。なお、設計・工事は発注者が文化庁の補助金事業「文化観光充実のため国指定等文化財磨き上げ事業」を申請し実施されたものです。
外観修復については、打診による外壁の劣化調査を実施し、建築当初のスクラッチタイルの保存と特注製作のタイルによる補修を実施するとともに、古写真・図面資料・痕跡調査などから外部建具の意匠復原、腰壁の人造石塗り洗出し仕上げの復原を行いました。内部改修については、展示計画見直しに伴う間仕切り変更の計画・設計と展示品保護のための遮光処理などを行いました。